- 2019-3-2
- ESJ編集部, ESJ編集部トピックス
- プロゲーマー, 野良連合, ゲーミングシェアハウス
2019年2月、国内トップクラスのEスポーツチーム野良連合も利用しているゲーミングシェアハウスというサービスがリリースされるというニュースが、国内のゲーマーに知れ渡った。
野良連合との交流・太い回線・安価な初期費用など、ゲーマーにとってはとても有り難いサービスに見えるが、世の中にそんなにおいしい話があるだろうか。
真相を探るべく、ゲーマーシェアハウスを運営する株式会社e’sPROがおこなった、東京都玉川学園の閑静な住宅街の一画にあるハウスの内覧会に行き、代表取締役を務める野良連合所属のCrazyPapiyoN選手(仲條氏)(写真右)と、同じく代表取締役の多田氏(写真左)にお話を伺った。
綺麗な内装と1人1部屋のマイルーム
───いきなりですけど普通にシェアハウスじゃないですか! もっとこう1部屋に缶詰みたいなのを想像してました。
多田氏「もともとシェアハウスとして別の会社さんが運用していた物件なんですよ。ただ、どうしても普通のシェアハウスだと難しいみたいで……ちょっとしたつながりがあって相談を受けてたんです。それでEスポーツとの親和性高そうだなと思って、今までの管理会社に代わり物件オーナー様から弊社がお預かり致しました。
そして、昨年から試験的に野良連合さんに住んでいただいて、必要なものや環境などを改装や増設しながら少しずつ整えていきました。」
───1人1部屋でしかも番号式の鍵付き。普通にワンルームで1人暮らししてるのとあんまり変わらなさそうじゃありませんか?
多田氏「やっぱりシャワーとかキッチンとかトイレとかは共有スペースなので、1人暮らしほど気楽かっていうとそうではありませんけどね。」
仲條氏「でも職場まで徒歩1秒の1人暮らしっていうとしっくり来ますね。廊下は声響きますけど隣の部屋同士だと音も声も聞こえないし、鍵付きですからね。部屋はある程度の広さだから、もし共有スペースで過ごしたくなかったらパソコン部屋に持ってって引きこもってもいいし、各個人の部屋にもLANが走ってますから。1人暮らしとシェアハウスの良いとこ取りが出来ると思います。自分の必要な環境にいつでもシフトできる。」
共有スペースには2週に1回の清掃
───確かに、冷蔵庫もあるしトイレとシャワーと買い物の時くらいで良いのかもしれないですね。部屋から出るの。
仲條氏「でもやっぱりゲーミングルームでプレイしてほしいなと思います。例えプレイしてるゲームは違えど、ゲームが好きってことは変わらないじゃないですか。その人と話すことで得られるものもあるだろうし、楽しいですよ。」
多田氏「共有スペースには2週に1回清掃が入ります。ですので、余程使い方が汚くない限りは住みやすい環境は維持されるはずなので、是非共有スペースで入居者同士交流して欲しいですね。」
───何人くらい一緒に生活するんですか?
多田氏「この物件で言えば1フロア6名ですね。1階と2階合わせて12名です。洗面台・洗濯機・乾燥機をそれぞれ4台ご用意しているなど、生活にできるだけ支障が出ないよう考えています。」
仲條氏「キッチンとかすごいですよ、フライパンとか箸とか一通り全部揃ってるので全員のご飯とかも作れちゃう。野良連合もよくパスタ茹でてみんなで食べてます。(笑)」
気になる家賃とサービス
───でも、お高いんでしょう?
多田氏「物件によっても変わると思いますが、玉川学園のこの物件で言えば家賃が7万5千円、共益費が1万5千円で月々9万円です。入居時はそれぞれ2ヶ月分の18万円をお支払いいただきます
共益費の中に電気水道ガスインターネット回線などのライフラインや、トイレットペーパーや石鹸などの共用スペースの消耗品の金額も入っています。あと、あと、入居時にはパソコンやデバイスは一式貸出するんですが2年間住んでいただいたら退去時に持っていっていただいて構いません。」
───1万5千円の中にそこまで入ってるんですか!? しかもパソコンデバイスプレゼントって!
多田氏「はい、全て入ってます。パソコンもデバイスもプレゼントします。2年使ったらあとは初期化とかして次の人に貸し出すよりは、その人に使ってもらったほうが良いでしょうし。逆に入居時にパソコンをお持ち込みになる方には、月々のお支払いを割引にします。」
仲條氏「さらに貸出パソコンの故障に関しても弊社が修理費用を持ちます。このあたりは寿命だった場合や故意による破損などの場合は難しいので、必ずできるというお約束は出来ませんけど、出来る限りで対応したいと考えています」
入居可能な年齢と入居方法
───シェアハウスだとやっぱり年齢制限ありますか?
多田氏「流石に中学生は難しいですが、高校生は保護者の同意とサポートがあれば問題なく入居いただけます。しかし、騒音問題があったりとか共有スペースの使い方がひどすぎる方は退去いただくこともあります。シェアハウスなので、そのあたりは厳しくしていくつもりです。」
仲條氏「若い方もどんどん使ってほしいです。他の方との共同生活は人間的に成長できる環境だと思うので!」
───でもあまり若すぎる方が同居していると不安かも……。
多田氏「そのあたりで問題ごとがあれば弊社が仲裁に入ったり、しっかりと管理していく予定です。
周辺住民の方へもシェアハウスとして複数で暮らす旨も説明した上で、我々が入居者の皆さんに代わってやり取りします。」
───それなら安心そう! でも、ゲーマーには遠方の人もいると思うんですけど内覧来るの大変そうですね。
多田氏「必ずしも内覧の必要はありません。ただ、その場合は家の環境やサービスについてしっかりと同意した上で契約いただきます。そのあたりは普通の賃貸とあまり変わりません。」
今後のEスポーツの未来
───聞いてる限りは至れり尽くせりですが、どうしてそこまでのサービスを?
仲條氏「今ゲーマーが抱えてる課題を考えた時に、住む場所とかパソコン・デバイスなどの練習環境とか、そういった部分が多いと思うんですよね。それを解決したくて。」
多田氏「あとはいくつかのチームとも交渉中ですが、このシェアハウスという場をプロチームへの道にしたいと思っています。定期的に視察に来てもらうとかチームと入居者のマッチングなども担っていきたいなと思いますね。」
───社長がゲーマーだけあって言葉に重みがありますね。 本日はありがとうございました!
まとめ
現役プロの野良連合CrazyPapiyoN選手が苦労してきた、プロゲーマーになるための練習環境という課題を解決しようと、そしてゲーマーがいろいろな世界を経験できるようにと考えられて今回のリリースに至ったゲーミングシェアハウス。メリットをまとめるとこうだ。
- 住むだけなら18万円で住み始めることができる
- 回線工事やライフラインの心配や手間がいらない
- パソコンやデバイスがついてくる
- 定期的に掃除が入る
- ゲーマー同士でと交流できる
上記に加え野良連合と交流する機会があるなど、プロへの道が近くなる可能性がある。男性限定ではあるが、個人の入居だけでなくチーム単位の入居も受け付けているとのことだ。興味のある方は一度問い合わせをしてみてはいかがだろうか。
写真
部屋の日当たりはとても良い。日中はずっと日が入るようだ。
もちろん電子レンジも複数台完備。
広めの庭もついてた。もちろんだがゲーミングバーベキューは難しいらしい。
部屋ごとのベッド下に収納ケースも用意されている。
洗面台4台が並ぶ光景は圧巻。
全個室番号式の鍵付きでプライバシーが守られている。
乾燥機があるのはとても嬉しい。電気代もいらないし。
キッチンもこのタイプが何箇所か。果たしてゲーマーに使われるのだろうか。
各部屋エアコンも完備。
もちろんゲーマーには欠かせないWI-FIも完備。
部屋ごとに冷蔵庫があるので、飲み物を共有スペースに取りに行く手間がない。
参考リンク
e’sPRO ウェブサイト
CrazyPapiyoN選手 ツイッター