初の日本大会、PONOS Sportsの行方は

先日お伝えしましたが、日本のeスポーツの歴史に残る快挙が行われていたことを皆さんはご存知でしょうか。

スマートフォンアプリゲーム、「クラッシュ・ロワイヤル」の公式eスポーツリーグ「クラロワリーグ」、そのチーム世界一を決める「クラロワリーグ 世界一決定戦2018」が2018年12月1日、幕張メッセで開催されたのです。この大会、なんと公式として開催されるのは史上初。そして、日本の選手も出場しました。初耳の方は、まずはこちらをご覧ください。

参加チームと対戦方法

各地域のリーグを勝ち抜いた、IMMORTALS(北米代表)、Vivo Keyd(ラテンアメリカ代表)、Nova Esports(中国代表)、KING-ZONE DragonX(アジア代表)、Team Queso(ヨーロッパ代表)、そしてPONOS Sports(開催国 日本代表)の6チーム、9つの国から集まる26名の選手が参加しました。彼らは、2500万人を超える「クラロワ」プレイヤーが挑戦したゲーム内イベント“クラロワリーグ20勝チャレンジ”で勝利を収め、113か国・約7000人のなかから選ばれた、世界トップレベルの実力を持つプレイヤーたちです。

試合は、準々決勝、準決勝は2Set先取のBO3形式、決勝のみ3Set先取のBO5形式で試合が行われます。

日本代表、PONOS Sportsの健闘はいかに

準々決勝第一試合

開催国の日本代表として出場したPONOS Sportsは、ホームでの試合とあって、大歓声の中で初戦となる準々決勝に挑みました。

準々決勝の北米代表・IMMORTALS戦では、Set1(2v2形式)をみかん坊や選手と天GOD選手のペアで勝利。Set2(1v1形式)はライキジョーンズ選手が落とし、Set3(KOH形式:1v1の勝ち抜き戦)に突入します。

Set3は、先鋒にフチ選手が登場するも敗北。そこから、中堅のライキジョーンズ選手が2連勝と巻き返し王手をかけますが、リベンジはならず。

最終ゲームまでもつれ込む大接戦の最後は、Set2でライキジョーンズ選手にストレート勝ちをしたRoyal選手とみかん坊や選手との対決です。みかん坊や選手はゲーム序盤、非常に得意としていて、自身を象徴するカードともいえる“エアバルーン”を使った攻撃で一気に右タワーに攻め込むと、勢いそのままに見事勝利し準決勝進出を決めました。会場は歓喜の渦に包まれました。

“エアバルーン”を使い、タワーを打ち取った直後のシーン。

みかん坊や選手から画面が切り替わり、チーム全員が歓喜しているシーンも。

続く準決勝、第二試合

準決勝は、シード権のラテンアメリカ代表・Vivo Keydとの対戦です。準決勝シードとなるVivo keydは今回、ビザの諸事情により監督、一部チームメンバーを欠いた3名での出場となっており、試合に参加できるプレーヤー数はギリギリ。プレイ上の負担はもちろん、精神的な影響も懸念材料となっていました。

そんな中始まったSet1(2v2形式)。準々決勝に続いて、みかん坊や選手と天GOD選手のペアが出場するも1-2とSetを落としてしまいます。後がないSet2(1v1形式)では、この日初登場のRolaporon選手に期待が集まりましたが、惜しくもJavi14選手に0-2でSetを奪われてしまいます。Vivo Keydの、逆境を感じさせない闘いで、PONOS Sportsにとっての世界一決定戦は準決勝敗退(3位タイ)という結果で幕を閉じました。

悔しさをにじませるみかん坊や選手の顔が印象的でした。彼と、ライキジョーンズ選手は特に表情が豊かです。

決勝戦、王者は?

PONOS Sportsが大健闘している中、第2シードのNova Esportsは準決勝で、Team Quesoを降したKING-ZONE DragonXを2-1で退け決勝に進出しました。
そして決勝はVivo KeydとNova Esportsです。

注目の試合は、Set1(2v2形式)はVivo Keydが先取したものの、続く1v1でNova Esportsが3連勝。逆転で優勝を飾りました。世界一の称号としてゴールデンクラウントロフィーが授与されると、選手たちは抱き合って喜びを表し、チーム全員でトロフィーを掲げました。

優勝チームについて

Nova Esports(ノヴァイースポーツ)は、クラロワを知る人なら必ず1度はその名を目にしたことがあるはず、というくらい、世界を席巻するモバイルeスポーツの名門です。国内はもちろん、世界中からトッププレーヤーが集まるエリート集団が集まっています。長きに渡り活動している彼らは、最も早くからモバイルeスポーツに参入していた団体の1つで、中国の「クラロワリーグ」では見事1位に輝いています。それも、2018年で2度も、です。

そんな要注目の強大なチームの中でエースとして知られるAuk選手は、中国リーグのSpring Seasonのあと、チームの圧倒的な力を証明すべくFall Seasonに臨み、1v1や2v2の勝率を上げていきました。結果、Fall SeasonではMVP選手に選ばれています。
今回も大活躍だった彼らは、勝つ秘訣をインタビューで語っていました。

「勝因はチーム一丸となっていること。個人個人も強い。監督の指導や練習試合で取り組んできたことも功を奏した。特に準決勝で戦ったKING-ZONE DragonXには苦戦したが、中国のファンの応援のおかげで勝つことができた。」

Nova EsportsのTwitterを見ると、はるばる日本まで来て現地で応援していたファンがいたり、ツイートにはたくさんのいいねがついていることがファンの多さを物語っています。彼らの今後の活躍に注目です。

 

今大会は、チケットが2時間で完売した他、約1000人が会場で観戦し、6言語(英語、日本語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語)のYoutubeプラットフォームおよび11の中国のプラットフォームにて世界同時配信され、8カ国から34のメディアが集まるなど、世界的な大盛況を見せました。

実況を担当した岸大河さんが、「日本でもここまでできるんだと証明した。」と振り返っていましたが、本当にその通りだと思います。私はYouTubeで観戦していましたが、用意されたチーム紹介や動く選手の顔写真にとても驚きました。eスポーツの同時配信であれだけ手が込んでいて、且つ鮮明な画質のままの配信は初めてだったのではないでしょうか。

世界に日本のゲーム愛が伝わって、今回開催国に選ばれた日本。今後のeスポーツの大会が楽しみです。

そして、初の大会で現地開催ということに大きなプレッシャーもあった中健闘を讃えた、PONOS Sportsの皆さんに大きな拍手を。

今大会の試合結果です。試合はこちらからご覧いただけます。

また、記事中の画像もすべてこちらの放送のものです。

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この記事の著者

Ray.Kubota

Ray.Kubota

Eスポーツは主に、LOLをメインにプレイしています。趣味は、コスプレです♪

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