- 2021-5-25
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- MSI, DFM
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「もしMSI2021初戦、GilletteInfinity(以下INF)に勝っていたら・・・」「もしDAMWON KIA(以下DK)にあのまま勝っていれば・・・」そんな後悔ができるだけでも、進歩したと言えばその通りなんですけどね。でも悔しいです!そんな悔しさを、滲ませせながらMSI2021大会を振り返り、夏への期待を書いていこうと思います。
MSI2021届きそうで届かなかったDetonation Focus Meと世界の壁
本当に・・・本当に惜しかったとしか言えない最終日の3戦。
◆GilletteInfinityに完勝、近づいた世界との距離
初日のINF戦は、Detonation Focus Me(以下DFM)の緊張が伝わってくるような敗北でした。しかし「緊張するのはINF側も同じ。INFもCloud9(以下C9)もDKも緊張で力が出せていなく、結局世界との距離は近づいてなかったんじゃないか?C9・DK戦はたまたまだったのではないか?」という疑いは、正直ありました。
しかし、この完勝で「世界との距離は近づいた!」という確信を持てました。ミクロマクロ面でも相手を圧倒出来ましたし、リスクを取らずに勝つことができたのは「キル差・ゴールド差」には現れない力の差が、あったということです。いわゆる同じ「ワイルドカード枠」になら、完勝できるほどの力をつけたということです。
◆対策を取られたCloud9戦
この1戦に関しては「ウディアBANが痛かった・・・」の一言です。勿論、DFM側もウディア以外の構成は準備していたでしょうが、ウディアを使ったキャッチ構成が1番自信があった構成でしょうし(事実1戦目はその代用としてへカリムを使った)、実際にSteal選手のゲームテンポを作る動きが本当に上手く決まっていました。なので「ランブル・モルガナ」の様なファームをして誰かが作ったファイトの、タイミングに合わせるようなチャンピオンをSteal選手に使わせることは、DFMにとって1番の強味を封じられたようなものでした。この試合で使った「ランブル」は勿論、メタの強いチャンピオンでしたが・・・。
ヨネという強気なピックも、Aria選手がかなり上手く抑えていましたが、後半に爆発されてしまいました。トップのEvi選手もレベル1から相当上手くやっていましたが、1つの事故でそれも無くなってしまいました。
「もしあのトップのアクションがウディアだったら上手くいったのではないか?」「もしボットレーンに安定したレーンが今まで作れていたら、トップ側であんなに強引なアクションはしなかったのではないか?」という後悔が残ります。
◆試し構成で完封されたDAMWON KIA戦
DFMはここで勝てば、INFとC9の結果次第ではプレイオフに行くという大一番の試合。DKは「ヤスオ・ダイアナ」という、ウルトコンボが強いコンビのポケットピックを試してきました。一方DFMも「ノクターントップ」というピックで、なんとか「ナー」に対抗しようとしました。
Kazu選手スーパープレイ
試合展開も良いシーンはあったりしたのですが、やはり世界NO.1のチームの壁は高く、全体的に押し込まれて負けてしまいました。
MSI2021で見えたDetonation Focus Meの課題
何度も何度も世界へ挑戦しているDFM。その数だけ、世界の壁に跳ね返されてきました。そして課題を持ってLJLを戦ってきたわけですが、今回もいくつか課題があるはずです。WCSまでに(DFM以外のチームも)、その課題をクリアしてほしいですね。
◆世界戦特有の緊張感への対策
DFMの中には「世界戦慣れ」している選手が多数存在しますが、Aria選手とYangコーチは世界初挑戦でした。そういった「世界戦慣れ」のなさが、Aria選手には明らかに見られました。ピックやスクリムも世界戦独特なものが必要だと思うので、Yangコーチも同様でしょう。今後は、初日からエンジン全開で行けるLJL代表が見れることが課題ですね。
◆封じられた強味と狙われた弱味
僕が世界戦を見ていて1番感じたDFMの強味は「ジャングルのSteal選手の早いテンポ」と「Evi選手を起点としたトップサイドゲーム」です(LJLは化け物たちが暴れ回ってて強味が分かりませんでした)。
もちろん「Aria選手のキャリー」も強味ではありますが「世界レベル」のミッドレーナーは、皆キャリーしてくるので強味とまでは言えない気がします(世界レベルの相手に普通に渡り合ったAria選手にLJLのミッドレーナーは震えてるとは思いますが・・・)。しかし最終日の3戦では、その強味を完全に消されたり動き等を、相手チームに読まれてカウンターの動きをされていましたよね?
Kazu選手がウイークポイントなのは勿論ですがそれを気負ってか、それともアグレッシブにプレイすることでの弊害か分かりませんが、落ち着かないといけないシーンでブレーキの踏めなさも、問題になってました。特にEvi選手のアグレッシブさがチームを救う場面もありましたが、そのアグレッシブさが裏目に出て相手にそこを突かれ、チームが窮地に陥る場面も多々ありました。それを助けるために慌てたKazu選手が、奥に行き過ぎて犠牲になるシーンも多かったですよね。
「世界戦で格上相手にアグレッシブにプレイしてワンチャンスを生み出す」というのは、昔からの課題でした。そういう意味で2021年MSIでは、課題をクリアできたと思います。ただ「チャンスを掴む」つまり「勝利」という結果を出すには、ブレーキを踏むポイントを精査する必要がありそうです。
◆カーブの曲がり方を考える
僕は、リスクを賭ける場面を車のレースに例えて「カーブをどう曲がるか」と言っています。昔のLJL代表は、直線で200キロしか出せずに、いくら国内戦では綺麗にカーブを曲がれても世界戦の直線で、300キロを出す強豪チームに通じませんでした。そういう意味で今回は、300キロで走れていたと思います。
ただ強いチームは、300キロでカーブに入ってなおかつ200キロで曲がっていきます。もし今ブレーキのことだけを考えてしまうと、カーブを150キロで曲がろうとするので結局、世界の強豪に太刀打ちできません。
「300キロでカーブに入り、事故を起こさずに200キロで曲がる」これが毎試合できなくても、2試合に1試合でいいので世界レベルの動きが、出来るようになる必要があるでしょう。「サイコロを転がして6を出せば相手のミス次第で勝てる」から「サイコロの1と2を消す」ではなく「1と2が出てもいいからサイコロの目に7を追加する」をしなければなりません。
今後のDetonation Focus Meは熱くなるか?!
#MSI2021
DFM 2W-4L
グループステージ突破ならずDFMメンバーだけでなく私たちも含め、様々な感情が去来していると思いますが、DFMの歩みはこのMSIで終わるわけではありません
夏、再度LJLの頂点を取り、必ずもう一度世界に挑戦します
たくさんの応援、本当にありがとうございました#DFMWIN pic.twitter.com/Z19EWCvPy4— DetonatioN FocusMe公式 (@teamDFM) May 11, 2021
5人全員KRチャレンジャーは、世界的に見ても凄いことですよ。
◆弱味が消えて新しい強味が?
夏からKazu選手のところにGaeng選手が入るということは、当然チーム的な「フィジカルやマクロ」が強くなります。ですが、それだけではありません。つまり「Kazuコーチ」も復活するということなのです。去年は、練習生の育成コーチにいたKazuコーチですがDFMの不振によって、メインコーチに帰ってきて一気にDFMが復調しました。もしかしたら今年の夏も育成コーチを務めるかもしれませんが、去年の不振を考えればメインチームとの裏方としても、しっかり働いてくれることは間違いないでしょう。
◆無理をする部分が減る
Aria選手が入ったことによって、今まではチームの補佐的な動きが多かったSteal選手が、思う存分キャリーできるようになりました。こういったように「1人の強い選手が入ることによって他の選手も強くなる」ということは、多々あります。他の選手がよりリスクを取らず、よりアグレッシブにプレイできるようになることが1つの理由です。
Gaeng選手が入ることによってYutapon選手が更に、レーニングからキャリーできるようになりますし、ボットから遠いレーンのEvi選手もリスクを取りすぎなくてよくなり、より安全にキャリーできるようになるでしょう。ミッドジャングルラインのSteal選手Aria選手がより安全に、そしてGeang選手のロームの力を借りて更に強くなるという可能性は、とても高いでしょう。
◆より鋭く早く試合テンポを作れる
サポートが変わって1番変わることは「レーニングが強くなる」ということもあるでしょうが、僕が1番大きいと思っているのは「より鋭いエンゲージができるようになる」ということです。特に今のメタは、メイジもエンチャンターもサポートとしては評価が低いですからね。
鋭いエンゲージというのはつまり「相手のミスを見逃さない」ということです。これにより相手にプレッシャーをかけてミスを誘った場合、鋭いエンゲージでより早く試合が動くので、その分構成の幅も広がります。
例えば「サポートにエンゲージが下手な選手がいる」チームは、ジャングルやミッドなんならADCに、エンゲージチャンピオンを置く必要が出てきます。そうすると構成の幅は狭くなりますよね?試合テンポも遅くなるので、レーニングフェイズの勝ち負けに重視したようなピックも、しにくくなります。
つまり夏のDFMはピック面から春よりも自由度が高く、アグレッシブな構成を取れる可能性が高いのです。特に「国内戦」は、通過点で「世界戦」での結果を目標としているDFMが、日和ったピックを見せることはないでしょう。春は、ピック面の変化に注目をしたいですね。
MSI2021を見た筆者の感想
The final #MSI2021 Rumble Stage Standings! pic.twitter.com/3vWGNnBCvm
— LoL Esports (@lolesports) May 18, 2021
DFMショックで、うだうだしてるうちにC9がベスト4に残れなかった・・・。でもRiver選手(LJL時代はBaby選手)が、勝ち上がれて本当にうれしい!僕は、彼のサインも持ってるんですよ!
◆KRチャレンジャーってやっぱりすごい
Evi選手そしてYutapon選手は、世界レベルで見ても見劣りしない。なんなら圧倒していたシーンもありました。やはり「レートは正義」ということですよね?グランドマスターに到達したLJLの練習生もいるので、そういった選手には期待したいところです。ただ「マスターになんとかタッチしただけ、なんならタッチしないでD1~3でうろついている」という練習生たちが、ほとんどというのも事実です。
僕は気持ち悪いオタクなのでマスター到達のTweetなどを見たら、ちゃんとOPGGを全てチェックしていってどのアカウントか特定していますが、その後1~2ヶ月後に見るとマスターを維持している選手は、ほぼいません。KRチャレンジャーであるEvi選手とYutapon選手が、当分の間は暴れまわり続けるでしょう。
◆Kazu選手ってやっぱり化け物
Kazu選手を馬鹿にできる人は、世界中を見てもほとんどいないでしょう。選手としても世界戦を経験し、コーチでも世界戦を経験してBO5まで行った後、再度選手として戻ってきて世界戦で戦ったのです。こんなすごい選手(コーチ)が他にいますか?
勿論、流石に足を引っ張っていたシーンは多くありましたが、逆にこれでキャリーしてたら「お前がコーチしてたからDFMは世界で勝てなかったんじゃないのか!」って感じになりますよね(笑)普通に考えたら良いプレイを世界相手にできるだけでも、凄いことなんですよ。
Kazu選手は、TFTでもチャレンジャーにいくほど凄い頭脳を持っていますし、プレイヤーとしてもコーチとしても言語化の精度が凄い人だとずっと思っていました。今回、選手復帰してここまでできるのを見て、やっぱり化け物だなと再確認しました。
◆Detonation Focus Meだけが世界レベルだと終わってしまう
僕としてはDFMが韓国人3人になるのは、構わないと思っています。確かに理想は日本人5人チームで世界に挑んで、しっかり結果を出すことでしょう。なんならLJL内にも、日本人5人のチームが欲しいくらいですよね。
実際USG結成当初の「apaMEN isurugi Clockday Haretti Enty」の5人で大暴れしてくれた時は、ファンも多かったですし盛り上がったものです。ただ一方で、弱いチームは最初こそファンがつくものの、結局「リーグをつまらなくしている存在」と捉えられていたこともあったり・・・。
ロシアだと「女性5人」のチームが問題になりましたよね?結局「勝つための最善手」を取ることがファンにとっても、運営にとっても大前提だと思います。なので「見知らぬ韓国人5人でLJLチーム」というのは、ちょっとどうかと思うものの(NAはそれをOKにしろと問題になっていますが)、逆に日本人枠になるような「見知っている韓国人で世界と戦える」というのを証明できるのなら、僕もファンもそこまで悪いと思わないんじゃないかな。
ただ、それはあくまで「LJLのリーグという存在が世界として戦える」ということを証明する為に悪くないというだけで「日本人選手が出てこない」のを、良しとしている訳ではありません。むしろもっともっと新人が活躍して、DFMを追い詰めていかないとLJLの進歩はないでしょう。
最後に
いや本当に・・・「この記事書くのに何日使うんだよ!」ってくらいDFMショックが酷くて、全く筆が進みませんでした。その間にC9はランブルステージを突破できず、逆にほぼアマチュアまで叩き落された、オセアニア代表のPentanet.GG(以下PGG)がC9に勝ち大盛り上がりをし・・・。NAのダメさ加減を見て「俺たちがC9に勝った喜びはどこへ?」と思う一方「PGGがこれだけ頑張れているなら、NAを抜くことも可能なのでは?」という期待も同時にもてましたよね。
そしてMSIはRNGが優勝・・・正直DKに勝ってほしかった!
PS:この記事が出るころには、教え子が多分プロ契約(といってもサブ契約ですが)が終わってるので、そいつに期待しましょう。