- 2021-1-13
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LoR(ルーンテラ)星々の創造所感
2020年12月17日に新エキスパンション「星々の創造」が実装されました。そこから約1ヵ月が経った現在の環境で流行っているデッキを実際に触ってその感触をまとめました。本記事では、シルバー帯~マスター帯でよく見た5つのデッキを紹介します。
本記事は、2021年1月13日にパッチノートが公開された修正前に各デッキを触ったものとなります。
ゴーハードのデッキ紹介とキーカード
デッキコード:CICACAIFGEAQGBQIAIBQKBQQAYBAMBAJDIOSMOQBAMAQKAI5GUBACAQGEABQCBIPEAQQ
2021年1月13日にパッチノートが公開された修正により「パック・ユア・バック」が弱体化し、デッキとしてはかなり痛手を負ったデッキとなります。
「パック・ユア・バック」修正以前の環境でトップメタのデッキでした。難易度に対して強さが大きく落ちたため、おそらく修正後は採用率がガクッと減ると思われます。総合的なカードゲームの上手さが試される良いデッキです。
◆どのようなデッキか?
豊富なドローソースと展開力、ドローを回して「ゴーハード」から、強力な全体除去&ネクサスへのバーンカードである「パック・ユア・バック」によって、盤面優位をひっくり返して詰めていくデッキです。
一見、脳死でデッキをひたすら回して「ゴーハード」を連打して「パック・ユア・バック」に繋げれば良い単純なデッキだと考える人もいますが、実際触るとドローのタイミングや「ゴーハード」「パック・ユア・バック」の打ちどころといった、ゲームプランをしっかり持って毎ターンの選択をする必要があり、奥深いデッキであることがわかります。
「パック・ユア・バック」が1コストから5コストに修正された影響で、「レドロス」から「パック・ユア・バック」のリーサルプランが取れなくなってしまいました。
実際統計を取ったわけではないのですが、プレイヤーによって勝率が大きく変わるプレイヤーの腕前が試されるデッキであると思います。カードゲームの様々な要素が詰められているデッキであると思うので、カードゲーム自体の上達を見込みながらポテンシャルのあるデッキを触りたいという人におすすめです。
◆キーカード
ゴーハード、パック・ユア・バック
「ゴーハード」はプレイしたときに、そのコピーを2枚デッキに混ぜていくので使えば使うほどデッキの中に「ゴーハード」が増えていきます。3度詠唱すると、4枚目のゴーハードは「パック・ユア・バック」に変化します。「パック・ユア・バック」はネクサスを含む5点AOEを1マナで出せる、現環境最強のカードでしたが、修正でコストが5コストになってしまいました。
波乗りのザップ
このデッキでは「波乗りザップ」のサーチ先を「垣間見えた彼岸」と「ゴーハード」に絞っているので、5割以上の割合で「ゴーハード」をザップから引っ張ってくることが出来ます。
「パック・ユア・バック」のコスト修正により、「波乗りザップ」から「パック・ユア・バック」をサーチできなくなってしまったのも大きな弱体化となっています。
ツイステッド・フェイト
ブルーカードのドローが、デッキのエンジンにもなりますし、ドローがコンセプトのこのデッキに、とてもマッチしているカードになります。レベルアップすることで、ドローエンジンがさらに加速し盤面も制圧できるため、相手からすると最優先に処理を強いられます。
◆デッキ雑感
80戦ほど回してみましたが、とにかく奥深いです。毎ターンの選択肢の多さも去ることながら、適切なタイミングで適切にドローをし、上手くスペルマナを管理していかなければならないマルチタスクが求められるデッキだと感じました。
回すほど上達は感じられるデッキです。私は下手くそで5割弱しか勝率が出せませんでしたが、まだまだ上手くなれる要素がたくさんあって、ナーフが無ければ、今後も練習してみようと思っていたデッキです。ナーフの影響で触る機会は今後減ると思います。
エズリアル/ドレイヴンのデッキ紹介とキーカード
デッキコード:CICACAQDBEAQGBARAMAQGFBOG4CACBA7EQTDIBABAMBQ2AIDAQCQEAIDAQZQEAIEAETQCAIBAQNQ
かなり昔からあるアーキタイプですが、3コストのカードに寄せて「トライビームインプロビュレーター」のポテンシャルを引き出せる構築が見つかってから、安定した印象です。
◆どのようなデッキか?
ユニット、スペル、ドローソースのバランスが良いデッキで、ユニット同士の戦闘で削った相手ユニットをスペルで掃除しながら盤面をコントロールしていき、最後は「エズリアル」と「ファロン隊長」で詰めるゲームを通しての明確なプランがあるところが魅力です。難易度的には難しい部類にあると思います。上手くリソース管理をしないと、後半ハンドリソースの息切れを起こすこともあります。
◆キーカード
ドレイヴン
クイックアタック持ちの、3|3スタッツユニットであるため相手からすると処理が難しい上、召喚時およびストライクにより得られる「回転斬斧」がディスカード先のカードになるため、効率的なハンドリソース確保のギミックにもなってくれます。
トライビームインプロビュレーター
デッキリストを見ればわかりますが、このデッキは3コスト帯が非常に厚い構成になっています。そのため、高い打点で高コストユニットを「トライビームインプロビュレーター」から召喚できます。
この間、アグロデッキを使っていて対面にこのカードを打たれ、ユニットを処理された上に「美味しいおともだち」が出てきたときには、悶絶して降参を押しました。
エズリアル
ネクサスストライク時にハンドに加わる「ミスティックショット」が中盤を支えてくれる上に、レベルアップ後はフィニッシャーとしても機能してくれる、人気のあるチャンピオンです。
ファロン隊長
強力なフィニッシャーです。ユニット自身にも圧があるだけでなく、ハンドに皆殺しの斧が3枚加わるので、次のターン以降のダメ押しを見込めるのが魅力です。
◆デッキ雑感
個人的には、スペルを絡めた除去を多く採用したデッキは好きではないので、回しはじめはあまり楽しくはなかったです。しかし、回すにつれて後半のバーンで押し込むプランに繋げるこのデッキの良さがわかってきて考えが改まりました。上手く回せればユニットのサイズを問わずに除去できる構成になっていて安定感のあるデッキなので、ラダーでも大会でも採用を考えられる良いデッキだと思います。
レオナ/オレリオン・ソルのデッキ紹介とキーカード
デッキコード:CIBQCAQABEBAGAAKBYEAGCI2DQ3DSVKXLBSAGAIBAANACAQAAEAQGCIDAEAQCAAH
単体でも機能するような強いカードを強く使おう、という意図の見えるデッキです。
以前の環境でも存在したアーキタイプでしたが、今拡張最も環境を動かしたランドマークである「栄光の大広場」、そしてそのテンポロスを取り換える「陽光の鍛冶師」の追加によって4コスト帯がきれいに埋まり、安定感のあるデッキに仕上がっています。
「ゴーハード」デッキに少し弱いとされていたので、ゴーハードのナーフにより環境で息を吹き返し得るデッキだと思います。
◆どのようなデッキか?
序盤のハンド事故が少し怖いマナカーブになっていますが、序盤をしのげればレオナによる遅延、サイズのあるユニットを並べ圧巻の盤面をつくることが出来ます。盤面に蓋をして、オレリオンソルを良い状態で着地できれば、後はその圧力で詰めていくという展開となります。
「栄光の大広場」をおいた時のテンポロスを、十分に取り戻せる後半の地力に優れているデッキで、軌道に乗せてしまえばユニット同士のぶつかり合いでは無類の強さを誇ることになります。
ドラゴンの卵のドロー先が「イクリプスドラゴン」と「オレリオン・ソル」に絞られている所もミソで、7ターン目デイブレイクで「イクリプスドラゴン」、8ターン目「オレリオン・ソル」という流れを自然に実現可能です。
◆キーカード
陽光の鍛冶師
単体性能が素晴らしいカードです。それまでのテンポやネクサスのライフを、一気に取り返してくれます。
レオナ
このデッキは、デイブレイクユニットが軸になっているので容易にレベルアップが可能です。スタン効果によって、レイトゲームの助けになり中盤を支えてくれる欠かせないチャンピオンです。
イクリプスドラゴン
デイブレイク効果で次のターンのオレリオン・ソルにつなげたり、ナイトフォール効果によってリソースの補充が可能です。ユニット自体のサイズも申し分なく1:2以上の交換を望めます。「ラーヴァン」と組み合わせれば、デイブレイクとナイトフォール両方の効果を同時発動できることも、覚えておくと良いでしょう。
オレリオン・ソル
試合を決めてくれるフィニッシャーです。レベルアップ時には、手が付けられなくなります。ミラー対決の時は、どちらが先にオレリオン・ソルのレベルアップができるかが勝敗を分けます。
◆デッキ雑感
ポテンシャルは間違いなく高いですし、とにかく1枚1枚のカードが強いです。
一方、早いデッキに対して、序盤のテンポロスを戻しきれないまま詰め切られる展開がつらいのと、トップメタであるゴーハードに対しての弱さが目立ちました。以前のナーフ以降、オレリオン・ソルのレベルアップが難しくなっていることから、泥試合になることが多かったです。
ゾーイ/リーシンのデッキ紹介とキーカード
デッキコード:CIBQCAICGEBQEAQDAYEQOAYJBENSGKBJGNOAGAICAICQCAYCCQAQGCKVAEAQGCLC
リーシンの相方がゼドからゾーイになって帰ってきました。
◆どのようなデッキか?
ゾーイの能力で招来を繰り返すことが出来るので、ゼド/リーシンと比べゲームプランに格段に厚みが出来ました。
「ゾーイ」や「スパークルフライ」は、イルーシブを持っているので細かく相手ネクサスを削ることが出来るため、最後にリーシンのワンパンチで試合を閉めることが容易になりました。豊富なスペルで盤面をつくり、上手いタイミングでリーシンの着地を目指します。最後はリーシンの大ダメージで試合を決めるプランを狙っていきます。
「龍の賢眼」「スパークルフライ」といった豊富な回復、そしてデッキが回りだすと「深き瞑想」のドローでハンドリソースは盤石になります。
◆キーカード
ゾーイ
ネクサスストライク時に手に入る「キラキラの星図」による招来によって、ゲームプランに幅を持たせることが出来ます。レベルアップ時に、リーシンのキックに次ぐ、ゲームを閉めうる状況を作ることが出来るので、相手に除去を強いることが出来る点も強いです。
リーシン
以前にナーフが入って、能力がマイルドになりましたが依然強力なフィニッシュ力を持っている厄介なチャンピオンです。召喚時に除去されないように、相手と自分の状況を見極めていいタイミングで着地させましょう。
ダメダメ
ゴーハードに対するハードカウンターになります。ゴーハードデッキからすると1枚目のゴーハードに打たれると、途端にデッキ内のゴーハードの回りが悪くなります。
ゴーハード以外にもアドバンテージを維持しながら、相手のスペルを無効化できる強さがあるので、刺さるととても強いカードです。
スパークルフライ
ゼドと組んでいた以前の「リーシン」デッキはアグロ相手がつらかったのですが「スパークルフライ」の採用によって、対アグロ性能がましになりました。「輝石の賢者」や「ジェム」によってバフがかかると、かなり厄介な存在になります。
また、「ゾーイ」や「ティーモ」といった1|1サイズのイルーシブユニットに対する抑止力になる点も魅力です。
◆デッキ雑感
「リーシン」が着地したタイミングで相手に「リーシン」に対応する解答がない必要があるため「リーシン」の切りどころには細心の注意が必要です。「スパークルフライ」の採用により対アグロ性能が上がったとはいえ、以前アグロに対しては苦しい立ち回りを強いられるため、レシピを改良して「美味しいおともだち」を追加採用することをお勧めします。
「ゴーハード」デッキに代わって環境トップに立てるポテンシャルを感じるデッキです。
ルシアン/へカリムのデッキ紹介とキーカード
デッキコード:CICQCAQABEAQGAAKAIAQAFQ2AIBQKBAPA4AQKAYEA4KROKRRAAAQCAIFCQ
今回の拡張で実装された「栄光の大広場」のポテンシャルを、いかんなく発揮できるデッキです。かなり一方的にやりたいことを押し付けるアグロ系のデッキとなりますので、好みが分かれるデッキだと思います。
◆どのようなデッキか?
栄光の大広場とエフェメラル、クイックアタック持ちのカードによって中盤からリーサルターンにかけて圧をかけ続けるデッキです。スペルによってユニットを展開できるカードのおかげで、3ターン目に大広場と同時にユニットを展開できることが、大きな魅力となっています。
また、受けの能力に乏しい押し付けデッキとなるので、大抵はライフの削りあいレースが始まります。最後はへカリムとともにエフェメラル軍団が一斉に襲い掛かってきます。
◆キーカード
シャークチャリオット
次にエフェメラルユニットがアタックするとき、このユニットも同時にアタック状態で蘇生してくれるとても厄介なカードです。ブロック不可なので、受けとしては使えませんが、アタックの上乗せとしてエフェメラル軸のデッキで採用されることが多いです。
栄光の大広場
今回の拡張の目玉カードです。ユニットを召喚時+1|+1とチャレンジャーを付与してくれる強力なランドマークです。受けが弱くなりがちなエフェメラルデッキが、アタック時にこちらのユニットをチャレンジャーで捕まえて処理してくるのは脅威となります。クイックアタックとチャレンジャーの組み合わせも、とにかく強力です。
スペクターズ・オンスロート
2|2のエフェメラルユニットを2体召喚してくれるスペルです。スペルであるところがミソで、「栄光の大広場」をプレイしたターンに、スペルマナを利用してユニットを召喚できる動きが強いです。
ルシアン
エフェメラルユニットとシナジーが抜群です。レベルアップが容易ですし、レベルアップ後の奮起にも役立ってくれます。
へカリム
このデッキのフィニッシャーです。ユニット自身にオーバーパワーが付いていて、打点になるところも魅力の1つです。スライドと組み合わせて、2回エフェメラル軍団で押し込めば大抵の相手はお手上げになってしまいます。
◆デッキ雑感
安定感に欠けますが、1試合が短いのでラダー向きであるとは思います。様々なカードを採用している型がみられ、まだデッキ構築の解答は出ていないと思っています。個人的には、一般的に採用されている「暗黒の刻」より「追悼」の方が安定感があって好きです。
まとめ
今回の記事のために150試合ぐらい回しましたが、食わず嫌いせずに触ってみると意外と面白かったり、発見が多かったです。
環境上位のデッキを使うことは、どのような動きが強くてどのような動きをされると辛いのかがわかるので、それらのデッキと対面したときの対策にも同時になっています。
ラダーで上位を目指したり、大会で勝ちたいという方は環境上位のデッキを一通り触ってみると良いかと思います。
この企画は、新環境ごとにやっていこうと思っていますので、お楽しみに!