- 2020-6-19
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今回は、LoLを遊んでいる人の中でも「大会観戦をより面白くしたい」「Clashに向けてBAN/Pickを勉強したい」という人に向けて、構成の有利不利やトーナメントドラフトの基本などをまとめました。
最初は、チームの構成を組むとはどういうことなのか?なぜ必要なのか?について触れていきましょう。
LOLの競技シーンで見られる代表的な3つのチーム構成
LoL、とりわけサモナーズリフトの勝利条件は、敵チャンピオンを100体倒すことでもCSを300取ることでもなく、相手の本拠地(ネクサス)を破壊することです。ネクサスの破壊という勝利条件を達成する為には、ネクサスを守っているタワーの破壊が絶対条件となってきます。
とはいっても、最初からタワーをいくつも壊すことは難しいため、レーン戦でゴールドと経験値を集め、集団戦に勝利する。ドラゴンや、バロンといったタワーを壊すために有効なオブジェクトを獲得して敵陣を攻める、といった一連のゲームの流れが作られるわけです。
この流れを逆から見ていくと、オブジェクトを獲得するためには集団戦に勝利することが必要だと見えてきます。「集団戦に勝利する」という目標を達成する為に、自チームの勝ち筋を考える、勝ち筋を考えるうえで最初に意識するべきなのがチームの構成です。
チームにCCスキルがない、オールADのチームになってしまったなどが原因で負けた時が、構成負けの極端な例になります。
ただ5体のチャンピオンでチームを作るだけでなく、個性豊かなチャンピオン達の特性を合わせることで相乗効果(シナジー)を生み、それぞれのチャンピオンの強みを最大限に発揮できる。
これがチーム構成を合わせる最大のメリットだと言えるでしょう。ここからは、競技シーンでよく見られる代表的な3つの構成について見ていきます。
◆ポーク構成
ポーク構成は、スキルで相手チームのHPを削り、敵がリスクなしでは当たれない状態を作る構成です。
ゾーイ、ジェイス、ヴァルスなど、長距離射程の攻撃スキルを持つチャンピオンで構成を組みます。敵から当たられない限り、一方的に攻撃できるのでタワーやオブジェクトのシージに強いです。
その分、互角な状態で始まる集団戦や個々をピックアップされるキャッチに弱いので注意が必要です。構成のポテンシャルが、プレイヤーのスキルショット精度に依存してくる為、ある程度の熟練度を求められます。
◆イニシエート構成
イニシエート構成は、チャンピオンの強力なスキルから開戦し集団戦に持ち込む構成です。マルファイト、セジュアニ、レオナなど、エンゲージに適したスキルを持つチャンピオンを多く採用します。
エンゲージ構成の強みはなんといっても、集団戦の開戦能力。自チームの有利なタイミングで、集団戦を起こせるので試合の展開をコントロールしやすいです。
その分、強力なスキルはCDが長いので仕掛けるタイミングが重要な点、CCスキルをいなされてしまうと一気に不利になってしまう点には注意しましょう。
◆カイト構成
カイト構成は、敵の仕掛けをいなしながらダメージを稼ぎ集団戦に勝利する構成です。エズリアル、ケイトリン、ジャンナなど、ある程度の機動力や相手の仕掛けをいなせるスキルを持つチャンピオンを採用します。
真正面からぶつかってくる相手や、ピックアップに対してカウンターを取りやすいので競技シーンでよく使われています。
一方、自チームの間合いより遠い距離から攻撃されることに弱く、1度に複数の方向から奇襲されると対処が難しいので難易度の高い構成の1つです。
◆構成の三すくみ
今まで述べたように、LOLに存在する構成の多くは「ポーク構成(Poke)」「イニシエート構成(Engage)」「カイト構成(Kite)」に分類できます。
そしてポーク構成はカイト構成に強く、イニシエート構成に弱い。イニシエート構成はポーク構成に強く、カイト構成に弱いなど、3すくみの関係にあります。
この関係は、特にチームで意思疎通が取りやすい場合に顕著なので、自チームの構成を選ぶときの参考にしてみてください。
Pick&BANについて
ここからは競技シーンやClashで採用されているPick&BAN(以下、BP)、通称トーナメントドラフトモードについて解説します。BPは競技シーンなどのハイレベルな試合において、試合の6割が決まると言われるほど重要な要素です。
◆Pick&BANの構成
ノーマルやARAMなどのブラインドピックはそもそもBANがなく、ランク戦でもBANはあるが全てのプレイヤーが同じタイミングでBANをすることになっています。その点、トーナメントドラフトモードのPBは、他のモードと異なり少し特殊な構成になります。
トーナメントドラフトモードは、BANフェーズ1、Pickフェーズ1、BANフェーズ2、Pickフェーズ2の4つのフェーズで構成されており、フェーズ1では3体、フェーズ2では2体のチャンピオンを各チームがBAN、Pickします。
どちらのサイドが有利なのか?という話はメタやチームメンバーによって異なってくるので、まずはそれぞれのサイドの特徴、有利な点を解説します。
◆ブルーサイドの強み
ブルーサイドの強みは
・ファーストピックの権利を持つこと
・BANで相手チームに対して仕掛けやすい
この2つです。
まず1つ目、ファーストピック。これはそのまま、パッチで1番強いチャンピオンをピック出来る権利を持つということです。
メタに上がってくるチャンピオンや、OPなチャンピオンは必ず存在します。パッチでOPなチャンピオンをピック出来るだけで、チームの勝利はグッと近づきます。
このOPなチャンピオンを先にピック出来る権利が、2つ目の強みであるBANフェーズで相手に仕掛けやすいことに繋がります。
レッドサイド側は、ピックフェーズ1で後手になってしまう以上、OPなチャンピオンをBANしなければならない為BAN枠が制限されがちです。
そこで、ブルーサイド側がわざとOPチャンピオンをBANしないことで、レッドサイド側のBANを迷わせる戦略を取ることができます。
◆レッドサイドの強み
対してレッドサイドの1番の強みは、ラストピックの権利を持つ点です。相手の構成が全て見えた状態でチャンピオンをピック出来るので、どこかのレーンで必ずカウンターを取ることができます。
カウンターを取れれば、どのレーンで主導権を握って試合を作るのかを考えやすいため、試合を通しての動き方を統一できる、コミュニケーションエラーが少なく済むメリットがあります。
BANフェーズ2、Pickフェーズ2はレッドサイドからBAN、ピックが始まるため、相手の確定していないロールを集中的に2BAN、1Pickと3枠使うことで相手に弱いチャンピオンを押し付ける戦略がとれるのも良い点です。
◆Pick/BANの心得
解説したいことはまだまだたくさんありますが、今回は初心者向けということで各フェーズにおいて、BPでどんなことを意識したらいいの?という心得をまとめました。
BANフェーズ1
1.敵プレイヤーに対するメタBAN
2.OPチャンピオンをBAN
3.自チームがやりたい構成のカウンターをBAN
Pickフェーズ1
1.OPチャンピオンをピック
2.安定性の高いチャンピオンをピック
3.フレックスチャンピオンをピック
BANフェーズ2
1.自分たちがピックしたいチャンピオンのカウンターをBAN
2.敵チームで確定していないロールを集中的にBAN
Pickフェーズ2
1.自チーム構成のバランスを補うピック
2.敵チーム構成のカウンターとなるチャンピオンをピック
まずは、それぞれのフェーズでこれらのことを意識してみるといいと思います。
この時、敵プレイヤーのメタBANにカウンターできるチャンピオンがある場合は、あえてBANをせずピックさせることで敵チームのピックを誘導できることも覚えておきましょう。
パッチ10.12 Clashおすすめチャンピオン
最後に、パッチ10.12のClashにておすすめのチャンピオンを複数紹介します。
◆フィドルスティック
今期の、最OPチャンピオンと言ってもいいと思います。リワークされ、パッシブのトリンケットによる視界管理能力とWのAoE回復による集団戦における硬さが追加。
ジャングルを回るのも早く、トップレーン、サポートとのフレックスピックになるため、Pick or BANの1体になると思います。
Topフィドルスティックとしてピックするときは、対面にCDの短いCCスキルを持ったチャンピオンが来ると立ち回りが難しいので、注意しましょう。
◆ウーコン
こちらも最近リワークされたチャンピオン。何度かナーフを受けていますが、それでもトップレーン最強ファイターの1人です。
ジャングルも周回できるので、フレックスピックにできるのもGood。エンゲージのツールとして安定しており、Ultによる2回のAoEノックアップとQの物理防御低下が非常に強力です。
◆エズリアル
競技シーンのADC枠はエズリアル、アフェリオス、カリスタの3枠(ヴァルスはピック出来ない前提)での取り合いになっていますが、その中でも1番とっつきやすいのがエズリアル。
OP.GG調べではピック率44%以上で勝率約52%と、かなりぶっ壊れた値を記録しています。ファーストピック枠としての安定性も十分なので、狙いどころの1体です。
今回は、Clashや競技シーンを視聴する上で理解しておくと面白いトーナメントドラフトモードのイロハについて解説しました。Clashは、普段とは違った緊張感や経験ができるとても良いチャンスです。ぜひ、今回学んだPick&BANの知識を生かしゲームに挑んでみてください。